2019.8.30
「坪単価いくらですか?」
この質問はマイホームを計画中のご家族からの質問でダントツ多いのではないでしょうか。確かに“坪単価”は住宅会社を判断する指標の1つとしてすっかり定着していますが、同じ住宅会社でも、建てるお家によって全然違うので、この質問に答えるのが極めて難しいんですよね〜。
というのも、例えば、建てたいお家が平屋なのか2階建てなのかによっても大きく違ってきますし、同じ平屋や2階建てでも、家の姿形によって大きく違ってきます。また、使う材料によっても、全く違ってくるのです。
これらは全て、住まわれるご家族がどのような暮らしをしたいのか? や、お家を建てる土地の条件がどのような状態なのか? によって決まるものなので、先に坪単価で価格を判断されるとなると、その敷地に合わせた本当に住みやすい家を提案することが出来なくなってしまう…というのが、ボク自身の本音です。
朝晩めっきり涼しくなってきましたね。あー、大好きな夏が終わってしまうのかと思うと寂しいですな。どうも、夏大好きWONDOOR -ワンドア- の阿蘇です。先日初めてマイホーム計画のご相談に来られたご家族からも「坪単価いくらですか?」と開口一番質問がありましたので今日はこのことについてお伝えしていきますね。
家づくりでは、かけるべきコストというものが確実に存在します。まずは、耐震や断熱といった完成してしまうと見えなくなってしまう部分です。
例えば、少しでも建築コストを削ろうと断熱工事にかけるコストを大幅に削ってしまった場合、逆にランニングコストとなる光熱費(主に電気代)が高くなり、長い目で見ると損をしてしまうことも大いに考えられます。
もし、最初の建築費用で50万円削ったことで、毎年10万円ずつ余分な光熱費を払わなければいけなくなるとしたら…?どうでしょう。
仮に、そのお家に40年住むとしたら、10万円×40年―50万円=350万円。最初の建築費用を50万円削減したはずが、長い目で考えると350万円も余分に費用がかかってしまうことになります。
また、将来リフォームをする際に、莫大な費用を掛けないといけないことになってしまうのも、見えない部分をないがしろにしてしまった時に想定されることです。
(1000万円を超えることも不思議ではありません…)
というのも、耐震補強や断熱補強を行なうとなれば、家を丸裸にして、全てやり直す大掛かりな工事になるからです。ですので、見えなくなってしまう部分は、お家を建てる時にしっかりとお金を掛けておく必要があるということです。
◆ 心豊かに暮らすために必要なコストとは?
家づくりでは、住みやすい家にするためにも、掛けなければいけないコストというのが存在します。
例えば、南からの日当たりが悪そうな場合、1階のリビングの南に大きな窓をつくっても、太陽の光線が入ってくることはまずないので、吹抜けをつくったり、リビングの位置を変えたりと、柔軟な思考を持ってプランを考えていく必要があります。
そうなれば延床面積には含まれないような余分な面積が必要になり、必然的に余分なコストがかかってくることになります。
しかしながら、そのコストをケチってしまうと、待ち受けているのは薄暗く、風通しも悪くて、寒い、ジメジメした家族団らんスペースです。
そんなところでずっと暮らすのは、非常に酷な現実ですよね?また、それを解消するためにリフォームをしなければいけなくなり、そのために数百万円もの余分なコストがかかることになるのも嫌ですよね?
あるいは、たとえ日当たりが良かったとしても、丸見えの家ではとてもじゃないけど落ち着いて家の中で過ごしづらくなってしまいます。
なので、このような場合でも太陽の光線をリビングに入れつつ、くつろいで過ごしやすくするために、プランに工夫を加える必要があります。もちろん、この工夫にもコストがかかるのですが、カーテンなどの余分なコストがカット出来るようになるというメリットもあります。この一工夫を加えたことによって、明るさとプライバシーだけではなく、風通しや防犯性、更にデザイン性までもアップすることになります。
ズバリ言ってしまうと、坪単価の安い家というのは、性能が悪く、住みにくく、またランニングコストが高くついてしまう家ということです。様々な場所の使い勝手が非常に悪くなり、住みやすさに劣っている家であることは間違いありません。
(もちろんすべてのお家がそうではないと思いますが…)
家を建てる時のことだけではなく、家を建てた後のことまで考えた上で計画すること。つまり、イニシャルコストとランニングコストのバランスを考えること。更に、イニシャルコストを考える時、坪単価で考えるのではなく、自分たちの予算の中で出来る家を考えるようにすること。
これが家づくりでは、非常に大切なことであるということを覚えておいて下さいね。それぞれのご家族に応じて安全な予算というのも存在しますので、その辺りは個別に事務所でお伝えさせていただいています。個別相談会は下記予約フォームからお願いしますね。
「それは、今までにない新しい世界」
WONDOOR-ワンドア-
阿蘇 崇