2020.1.22
先日の佳き日に、四国中央市中曽根町にて地鎮祭を執り行わせていただきました。地鎮祭(じちんさい)とは、お家を建てる土地の神様に、土地の利用を許可してもらうよう祝い鎮める儀式のことをいいます。また、その土地の上に建てる建物の工事の安全と家の繁栄を祈願する儀式でもあります。正式には、「とこしずめのまつり」と呼びます。
どうも、四国中央市で平屋から始める家づくりをしている住宅会社、WONDOOR-ワンドア- の阿蘇です。ボクが住んでいる西条市ではインフルエンザが流行っていますが大丈夫ですか?体調も崩しやすい季節ですのでご自愛下さいね。
さてさて、先日地鎮祭がありましたので今回は地鎮祭についてお伝えしていきたいと思います。
地鎮祭っていつからあるの?
地鎮祭は、西暦690年ごろ(持統天皇期)にはすでにその記述があり、土木・建築などに伴う祭として行われていたとされています。 今2020年なので1330年前も前から存在する伝統行事ということですね。しかし、地鎮祭が建築儀礼として広く普及していったのは、江戸時代後半になってからだと考えられているそうです。
マイホームの工事着工前に執り行われるこの地鎮祭ですが、必ず行わなければいけない儀式でもありません。実際に地鎮祭をしない住宅会社さんもあります。しかしながら、いくら時代が移り変わっているとはいえ、変えていいものと、変えてはいけないものがあるのも事実。やはり、このような伝統的な儀式は大切にするべきだとWONDOOR -ワンドア- では考えています。
具体的に地鎮祭ってどんなことをするの?
地鎮祭の儀式は、30分〜1時間くらいです。地域によってやり方が異なることもありますが、このあたり(愛媛県東予地方)で一般的な当日の流れをご紹介しますね。
【修祓(しゅばつ)】
神主さんが、大麻(おおあさ)を左右に振って、参列者と祭壇に飾られたお供え物にお祓いをして清めていきます。
【降神(こうしん)】
氏神様を祭壇に迎える儀式を行います。神主が「オォ~」と声を発する儀式ですが、これは、神様が降臨されるので失礼のないようにと注意を促す意味があります。
【献饌(けんせん)】
酒と水のふたを取ってお供えをし、神様に祭壇のお供え物を食していただく儀式です。
【祝詞奏上(のりとそうじょう)】
神様に土地にお家を建てることを告げ、これから工事が安全に進むことを祈ります。
【四方祓い】
神主さんが土地をお祓いし、米・塩・白紙で清めます。
【地鎮の儀(とこしずめのぎ)】
工事が安全にできることを祈る祈願で、施主様・設計士・施工者によって儀式が行われます。
鎌で草を刈る動作、鍬で盛砂を崩す動作、砂を均等にならす動作の3つを行います。
(窯で草を刈る動作は省略される場合もあります)
【玉串拝礼】
参列者が一人ずつ祭壇の前まで行き、玉串を神に捧げます。このとき、神主から玉串を横向きに渡されるので、そのまま右手で上から玉串の根元を持ち、左手で下から葉の方に添えるようにして持って祭壇まで進みます。
祭壇の前に立ったら一礼をし、玉串を時計周りに廻して葉の部分を祭壇に向け、工事が無事に終えることをお祈りします。その後、左手で玉串を時計周りに廻し、葉の部分を自分に、根元の部分を祭壇に向けて納めます。最後に、一歩下がって2礼2拍手1礼をして終わりです。
【昇神】
神様に元の場所へとお帰りいただくための儀式。最中は全員が起立します。
【閉式】
神主さんが儀式の終了を告げて、地鎮祭は終了します。
地鎮祭当日の準備するものは何があるの?
施主さまと施工業者(住宅会社)がそれぞれ準備するものを紹介します。
〈施主さまにご準備いただくもの〉
・お米(一合)
・お塩・お水(各一合ずつ)
・清酒(一升)
・海の幸(鯛・鰹節・するめ・昆布など)
・季節の果物
・野菜(大根・人参・レンコン・菜物など)
〈施工業者(住宅会社)が準備するもの〉
・笹竹(4本)
・しめ縄
・砂
・鋤、鍬、鎌
・テント・イス
・紅白幕(青白幕)
地鎮祭当日雨が降ったらどうするの?
地鎮祭は雨が降っていても執り行います。当社では、必ずテントを建てるようにしていますので、万が一雨が降っても安心です。実は、地鎮祭が雨の場合、“雨が土地をきれいにしてくれる(お祓いしてくれる)”と考えられており、雨の地鎮祭は縁起がいいと言い伝えられています。「雨降って地固まる」といったことわざもあるように、地鎮祭当日に雨が降ることはむしろプラスとされています。
地鎮祭に日程は?費用は?
地鎮祭を執り行う日程は大安などの「六曜(ろくよう」における吉日を選びます。地鎮祭の吉日は大安・先勝・友引ですが、建築関係では「三隣亡」と呼ばれる大凶が存在します。たとえ大安や先勝、友引であっても、その日が三隣亡になっていれば避けるようにしています。また、神主さんに対して、祈祷や祭事の際に礼金をお納めします。これを「御初穂料(玉串料)」といい、のし袋にお納めし神主さんにお渡しします。地鎮祭での御初穂料(玉串料)の費用相場は、このあたり(愛媛県東予地方)では2万円〜3万円が一般的です。
家のデザインや性能は変わり続けていくもの、しかし、家づくりに関わる伝統的な行事は変えずに後世に伝え続けていくものだと思います。伝統を伝えるということも、我々住宅会社に課せられた使命(ミッション)ですから…
なんだかカッコよくまとまったところで今回のブログを終了とさせていただきます。
【それは、今までにない新しい世界】
WONDOOR・ワンドア
阿蘇 崇